４．再会のレベランス
こうして久方ぶりの観劇の予定が決まるも、カウフマンはその間も、普段と変わりなく職務をこなし、公演前日の夜には街の郊外に現れた夜鬼を退治していた。出没した位置、大きさや特徴などを記録したのち、聖油をかけて灰になるまで燃やし、危なげなく帰宅。…
ロクスブルギーの棺
３．追憶のヴァリアシオン
「――そういうわけで、劇のチケットを貰ったんだ」「ふうん」 再び鉄道を乗り継ぎ、日暮れ過ぎに家に帰ったカウフマンは、食卓で首都での出来事をロクスブルギーに語って聞かせた。吸血鬼はチケットを手に取って、常と変わらない淡白な表情でそれを眺めてい…
２．邂逅のアクテュール
各地の支部に駐在している審問官は、定期的に首都の本部に報告書を提出するようになっている。この報告書というのが、率直に言って面倒臭い。支部に提出している日常業務の報告書は非常に簡素なもので、日常生活を圧迫するような手間がかかることはほとんど…
彼女の住処
( 現代パロディ / モデルのロクスブルギー♀と大学生のルー )
『吸血鬼』の生活には何かと不便が付きまとう。 その手助けのために、彼は彼女の住処を訪れたが……。
お気に召すまま
あなたのお気に召すまま。尽くし尽くされる間柄の合言葉だ。
ルーの誕生日 前編 / 後編
欲しいものは、後にも先にもただひとつ。
嘆きの川の畔を越えて
君の傍は、冬でも変わらずあたたかい。
アンバーグリスの詩
孤独な生き物たちは、その引力で引かれ合うのかもしれない。
薔薇と鉄錆
美しさとは確かに――内面から滲み出るものである。
いつかの憧れ
どれほど遠い思い出になっても、変わらず胸の中にある。
幸せの……？
幸せとは、かくも得難きものである。
One shot bittersweet
いつも戦っているあなたへ。これでも心配しています。